退院はまだ先だと思っていた。
でも、2回目の退院カンファレンスで、
会議室には、病院の先生だけじゃなかった。
「私も参加しますね」って。
ケアマネさん、福祉用具さんも参加。
その時、改めて気づいた。
もう、自宅に帰る準備をしていかなくちゃいけないんだ。
福祉用具さんは、生活に必要な道具を一緒に考えてくれる人。
ベッドや車椅子など、レンタルや購入の提案をしてくれる。
もちろん、レンタル用品のメンテナンスもしてくれる。
ケアマネさんが家に訪問してくれた時
どこか使いたいサービスありますか? と言われた。
以前、自宅に帰れないと言われたとき、何か所か施設の見学に行った。
その時、施設長さんが、福祉用具さんは、絶対ここがいいとおすすめしてくれた。
ぐちゃぐちゃのメモを書いたノートは、私のあの時の現状を表していた。
その中で、ぐるぐる丸で囲まれていた。福祉用具さんの名前。
なので、迷わず答えた。「ここがいいです!」って。
がむしゃらに動いていた結果、ここで繋がった。
あの頃動き回って、電話しまくってたのが無駄じゃなかったな。
今回の話し合いは、
「退院できるか」ではなく、
「家で生活するために何が必要か」
を確認する時間だった。
最初に、退院先は?と先生。
そして、「家に帰ります」と父。
分かっているって。
ちゃんと、予定通り退院しますって。と私は思う。
会議の内容で、
父の麻痺は大きな改善なく。
ちょっと期待していた分 がっかりと、やっぱりと。
奇跡は起こらないなーと。
その代わり、父はパソコンを使う練習と
髭剃りをする練習をしていた。
そして、会議に出れない長男への手紙も書いていた。
パソコンで下書きして、万能カフにペンをさして
揺れる文字が、父の頑張りを表していた。
相変わらず、達筆。
「治す」ことだけじゃない。
父の今の体で「できること」を増やすリハビリが始まっていた。
泌尿器科も入ってもらって、排尿方法を決めるために、
泌尿器科でも検査が進んでいた。
膀胱を広げると血圧が上がるらしく 自分で排尿はできないらしい。
自分で排尿できないなら、管理方法を決めなくてはいけない。
こちらとしては、尿道カテーテルで管理してもらえる方が、
毎回の排泄介助の負担は減る。
そう考えると、家族としては少し安心だった。
福祉サービスどうするかで
うんち浣腸で出してもらわないと
お風呂も入れてもらわないと
リハビリもしないと
デイケアとデイサービスを組み合わせて
週5日外に出ていていただきたい
そんなにサービス使って 自宅に帰る意味あるのか?
正直、その時は思った。
私たち家族だけが頑張るのではなく、
父にもできることを一緒に考えてもらわないといけない。
父の「帰りたい」の希望に合っているのか。
理想と現実。きっと家族より、父が直面している課題だろう。
病院にいれば、何でもしてもらえる生活。
でも、家に帰る。
うん、大変そう。
お正月家に帰ってくることできますか?
退院の2週間前だけど、家族で過ごせればと思って。
退院前に一度、家で過ごす時間を作ることも、家に帰る練習になるのだと思った。
泊まり? できると思うけど、コロナ次第かな。近くなったら検討しましょう。
っ先生。
それから、看護師さんから必要なものを言われる。
ベット、エアマット、車椅子、机 、移動のリフト、ガーグルベースに尿廃棄の容器。
どんどん伝えられる。
「ちょっと待って、メモ間に合わない」
退院までは、3か月。
でも、おもいっきり背中を押されて、
手綱まで引っ張られている感じ。
のんびりしている場合じゃないのね。
次は、実際に父が家に帰るために利用するサービスを決めていくことになる。
どんなサービスを使えば、父も家族も無理なく生活できるのか。
まぁ、これも大変だった。

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